間違い英語~お店で「CLOSE」と書かれた看板
街でよく見かける「CLOSE」と書かれたお店やレストランなどの看板。
今日もまた見ました…
変なものは変
最初は「何これ?!」と笑って見過ごしていましたが、あまりにも見る回数が多いので、間違っていることに気づいていない人が多いんだなと思いました。逆に、正しく書いてあるお店へは好感が持てます。
おかしいものはおかしいし、間違っているものは間違っている。
たとえば、外国へ行って、評判の良い和食レストランに「いらっしゃいませ」ではなく、「いらしゃいませ」という看板を見たらすぐに直したくなりますよね?
そのお店に対するイメージが悪くなる場合もすくなくはないでしょう。
「CLOSE」の間違い英語度
では、この「CLOSE」という看板英語がどのくらい間違っているのか。
それは次のような場面を想像すればお分かりでしょう。
× × ×
海外旅行した時のこと。
先ほどの例と少し似ていますが、日本人向けのオシャレなレストランがあるとしましょう。
そこの料理は評判がよく、日本人の間でもよく知られていて、ガイドブックなどにもよく載っているような人気のお店です。
前々からその店に行くことは楽しみにしていて、胸を躍らせながら、そのレストランに行ってみたところ、どうも様子がおかしい…
活気がないと言うか、人がいる気配すらしない。
「もしかしたら、今日は定休日だったんじゃないのか?」と思い、何となくそんな気がしながらも、一応それを自分の目で確認するまではあきらめきれない… とソロリ、ソロリとレストランの入り口に近づいて行ってみたら…
・そこで見たものは…!
の看板。
× × ×
ここで「近い」という日本語を見たら、「え?」ってなりますよね?そう、この「CLOSE」は、「閉まっている」ではなく、「近い」という意味になります。
本来はどう書かれるべきか?
「休業」とか「閉店」を1語(形容詞)で表現するなら:
が正解になります。
「CLOSE」がどうしても正解にならない理由
それでも「閉じる」系の単語「CLOSE」もありじゃないか?
と「CLOSE」を擁護する人もいるかもしれませんが…
動詞か形容詞か?
<お店が「開いている」「閉まっている」を表すのは動詞?形容詞?>
まずここから。
お店が「開いている」「閉まっている」を表すのは形容詞になります。その「状態」を表していますからね…
※逆に、「店を開ける」「店を閉じる」の場面だったら動詞を使うことになります。
CLOSE(動詞)の形容詞形は?
では…
<OPEN(動詞・開ける)の形容詞形は何でしょう?>
<CLOSE(動詞・閉じる)の形容詞形は何でしょう?>
まず、open(動詞)の形容詞形はopenになります。
Openという単語は、動詞として用いる場合も形容詞として用いる場合もopenなんです。一方、close(動詞)の形容詞形は「closed」になります。
看板「OPEN」の元の文章は?
日本語の「営業中」という看板の元の文章は、「当店は営業中です」等ですよね。
英語の看板も同じように、主語と動詞(be動詞)が省略されています。
では、看板「OPEN」の元の文章は何でしょう?
看板「OPEN」の元の文章は、"We are open." になります。
「当店は閉店中です」は?
では「当店は閉店中です」を英語の文にするとどうなるでしょう?
もうお分かりですね? "We are closed." になります。
この典型的なS-V-C (Subject-Verb-Compliment) 構文は、S(主語)= C(補語)という関係が成立しないといけません。
余談ですが、S-V-C構文の「C」は、名詞の場合と、形容詞の場合があります。今回は形容詞が補語として使われています。ちなみに、「C」が名詞の場合、「He is a student.」などの文ができますね。
よって、本当はお店にかけてほしい看板の英語は「OPEN」と「CLOSED」なのです!
いかがでしたか?これを今日お読みになった皆さんも、これからは街の中で「CLOSE」と書かれた看板がないか少し意識してみてください。(笑)
スポンサードリンク
いっしょに読まれています